設立20周年記念 JBOSの旅 in 大阪

四天王寺歴史探訪〈音声ガイドによるドラマ仕立ての街歩き〉と道頓堀なにわ探検クルーズ

主催

全国視覚障害者外出支援連絡会(JBOS)

共催

視覚障害者支援の会クローバー

協力

バリアフリーシアター実行委員会

期日

2016年11月5日(土曜日)から6日(日曜日)1泊2日

集合

13時、JR天王寺駅 中央改札口

解散

13時、なんば湊町リバープレイス

行き先

5日/四天王寺、安居神社、茶臼山。
6日/ユニバーサルシティポートから難波。落語家と行くなにわ探検クルーズ「川のゆめ咲線コース」。

宿泊先

大阪市舞洲(まいしま)障がい者スポーツセンター アミティ舞洲

参加費

19000円

参加者数

視覚障害者19名、ボランティア29名、計48名、盲導犬3頭 。

報告

 『JBOSの旅』は、視覚障害者の一人旅のきっかけづくりとして全国視覚障害者外出支援連絡会(JBOS)が企画運営しています。今年はJBOS設立20周年を迎え、記念のオリジナルツアーを企画しました。

 聖徳太子と真田幸村ゆかりの歴史探訪の街歩きと、水都大阪ならではの落語家と行くクルージングを楽しんでいただく旅です。

 企画運営には映像・音声を通じてバリアフリーを推進する活動をおこなうバリアフリーシアター実行委員会とコラボレーションをして、ドラマ仕立ての観光音声ガイドCD作成しました。参加者には事前に送付し、イメージを膨らませてお越しいただきました。

 2016年11月5日(土)から11月6日(日)の一泊二日で、トラベルイヤホンを活用してその音声ドラマの中に入り込むという、斬新なスタイルで、旅を実施しました。

 当日13時に全国からの参加者19人と盲導犬3頭が、JR天王寺駅中央改札口に集合し、徒歩で四天王寺まで、音声ガイドを聴きながら、街歩きを楽しみました。参加者は予めCDで、四天王寺にある聴くもの・触るものなどの予備知識があった上で、実際に触れたので、イメージと繋がりより理解が深まったそうです。

 次に、今年のNHK大河ドラマ「真田丸」の主人公真田幸村の終焉の地、安居神社へと向かいました。神社内で幸村の最期をドラマで再生し、臨場感を盛り上げた時に、六文銭の兜に赤い甲冑を身に着けた幸村の亡霊が現れ、一同騒然となりました。幸村と一緒に決戦の地、茶臼山に出て天王寺駅に戻ってきました。

 宿泊地は、障害者に配慮された舞洲障がい者スポーツセンターアミティ舞洲で参加者同士も交流していただきました。

 翌日6日は、ユニバーサルシティポートから、落語家と行くなにわ探検クルーズ「川のゆめ咲線コース」が出航し、水都大阪の歴史を堪能しました。終点難波では昼食として名物大阪寿司が配られて解散となりました。

 参加者からは音声ガイドがよかったとか、クルージングが楽しかったという旅の楽しさと共に各所から参加された方達との交流ができてよかったという感想をいただきました。

 他府県から天王寺駅まで一人でくることができて自信がついたという、一人旅を支援しているJBOSにとってうれしい言葉もお聞きしました。

旅の様子を写真で紹介

写真をクリックすると大きく表示します。

2頭の盲導犬が鼻を突き合わせてご挨拶。

JR天王寺駅から、JBOSの旅がスタートしました。広い横断歩道をみんなで渡っています。

視覚障害者とボランティア、総勢48人が長い列を組んで、四天王寺に向かって歩いていきます。影もきれいに並んでいます。

四天王寺の西門、石の鳥居の外側左右それぞれに立石があります。上方の側面に四角い穴が開いていて掌で叩くと”ポンポン”と鼓のような音がするところから「ぽんぽん石」と呼ばれています。みんな穴に耳を当てて聞いてみました。あの世の先祖の声が聞こえるといわれますがどうですか。

四天王寺の広い境内には、大きな石が道のように敷かれていて、その上を並んで歩いています。

お堂について、階段を上るとびんずるさんが居ました。釈迦の16人の偉い弟子の1人で、びんずるさんの体を触った手で、自分の体を撫でると、病気が治ったり、賢くなると言われています。みなさんどこを触ったのでしょうか。

境内の亀井堂にある井戸を上から覗き込んでいます。石造りの亀の口から清水が湧き出ていますが、長い柄杓で経木を、その清水で洗い清めます。

四天王寺巡りを終えて、亀井堂の近くで、全員集合しています。これから次の目的地安居神社に向かいます。

真田幸村終焉の地と言われている、安居神社に到着して間もなく、六文銭の兜をかぶり赤い甲冑に身を包んだ、幸村の亡霊が表れました。

幸村に近づき、鎧兜を大勢で、よってたかって触って楽しんでいます。

兜の六文銭も、触って確認しています。

幸村と一緒に最後の合戦の地、茶臼山に向かいそこで集合写真の記念撮影をしています。

安居神社からJR天王寺駅まで戻ってきて、JRで宿泊地の桜島まで向かうため改札口に入ったところです。

2日目、落語家といくなにわクルージングに乗船するためにユニバーサルシティポートにやってきました。船着き場へは、大きな階段を下っていきますが、その階段をひな壇に見立てて集合写真を撮りました。

遊覧船は、屋根と窓が開く仕掛けがあって、風を楽しみながら、落語家の語り口を堪能しているところです。

遊覧船が道頓堀に差し掛かった時に、とんぼりリバーウォークと呼ばれる、道頓堀川の遊歩道から、大勢の人が手を振ってくれました。みんなそれに応えています。